ご無沙汰してます。大佐です。
弾道ミサイルに関する詳細見解を出している組織は少ない
どうも。危機管理ブロガーの大佐です。
この記事を見たからにはこのレポートだけはブックマークして下さい。
【弾道ミサイル攻撃発生時の危機対応】
http://www.tokiorisk.co.jp/risk_info/up_file/201710061.pdf
これは東京海上日動リスクコンサルティングという会社が、2017年10月6日に発表した無料レポート「TRC EYE」の1記事です。
これを見た時。
嘘だろ!?
というのが第一印象でした。
クオリティが極めて高いからです。
理由は3つあります。「狙われる地域」、「被害想定」、「企業のシナリオ別の対応方針」の3点をここまで詳しく設計し、開示してくれている企業がほとんど見受けられないということです。この会社しかありません。
どんなこと書いてあるの?
いや、無料公開してるんだからレポートを見に行ってください・・・でも、スマホでダウンロードできない方のために、ちょっとだけ抜粋します(東京海上さんすいません)
どこが狙われるか
・通常弾頭の場合、原発や発電・変電設備、石油コンビナート周辺等は攻撃対象となる可能性がある。また、政経中枢や一般社会に不安感を煽る目的での攻撃の場合は、人口密集地や産業集積地がダイレクトに狙われる。一般的には、東京・大阪・名古屋の三大
都市圏、それに続く札幌・仙台・広島・福岡、その他ある程度の規模の都市全てが対象となる可能性を持っている。(抜粋)
・核弾頭の場合、在日米空軍の拠点である三沢基地(青森県)、在日米軍司令部がある横田基地(東京都)、在日米海軍司令部がある横須賀基地(神奈川県)、在日米海兵隊が展開する岩国基地(山口県)、そして在日米軍基地が集中する沖縄及びこれら基地にインフラを供給する周辺のインフラ施設などが目標となる可能性が高い。(抜粋)
・・・こんだけ明確に対象候補を明示してくれているのはなかなかありません。まぁ、「やったー!自分は対象地域外だ!」と思っても、補足で「狙った地域に正確に着弾させることは難しいため、対象外地域に当る可能性もある」とも書かれてます。
被害想定
・核弾頭の場合、半径 1.5km 以内ではほぼ 100%が即死し、半径 2km 以内では緊急治療がなければ数週間で 50~90%が死亡するレベルの致死性放射線を浴び、半径 5km 以内ではⅢ度熱傷をもたらす熱線(表皮から皮下組織までの熱傷)。半径 5km 以遠でも被害あり。(抜粋)
絶望的なことが書かれていますが、これが戦争のリアルだと思います。近くにいたら死ぬ。当然のことですが。改めて読むと身の毛がよだちます。
個別シナリオ
大きく4つのシナリオがあります。
詳しくはレポートを読みに行ってください。
被害を半径で言われても分からん
ミサイルは非常に恐ろしいことが分かったかと思います。
少なくとも私はヤバイことを理解しました。
しかし、この情報を文章だけで読んでも「分かりません!」という人ももしかしたらいるかもしれません。そういう人のために、地図を使って半径を調べるサイト「はんけい」でどの位の被害規模なのか可視化してみました。
新宿駅に核弾頭ミサイルが直撃したケース。
被害はこのような範囲だと想定されます。
いかがでしょうか?
①即死(1.5km以内;赤):千駄ヶ谷、新大久保、初台あたりまで
②死ぬ可能性高い(2km以内;緑):明治神宮あたりまで
③重傷(5km以内;青):池袋、恵比寿、新代田、霞が関あたりまで
不謹慎極まりないですが、およそ「ヤバイ」と思える範囲を体感できたと思います。分かんねーよという場合、「はんけい」ツール使って、自分の勤務先を爆心地にしてみて下さい。ミサイルの恐ろしさが分かるはずです。
【はんけい – GoogleMap連動ツール】
https://www.cloudwoods.jp/hankei/pc/
1発では日本全土を火の海にはできない、ということも分かりました。しかし、複数のミサイル同時発射の場合はまた、ケースが変わってくるのかもしれません・・・
東京海上って何者?
正確には「東京海上リスクコンサルティング株式会社」です。3大損保会社と呼ばれる「東京海上ホールディングス株式会社」の子会社です。三菱グループです。
要するにエリートサラリーマンの集団ってことですね。
めちゃくちゃ頭のいいコンサルタントがひしめいている会社のようです。
「ウチもテロのリスクに悩んでるんですが・・・」という時は、門戸を叩いてみてはいかがでしょうか。
最後にもう一度レポートのURLを貼り付けておきます。読める人はしっかり時間をとって読みこんでおきましょう。有事の生存確率を高めましょう。
【弾道ミサイル攻撃発生時の危機対応】
http://www.tokiorisk.co.jp/risk_info/up_file/201710061.pdf
過去記事
過去記事も読んでみて下さい。
では。