サクッと3分で理解したい人向け。
目次
1.「フィンテック」とは?
最近「フィンテック(FinTech)」という単語を見聞きすることが多いと思います。
2014年頃から急激に市場が伸びている業界です。
サラリーマンなら「全く分かりません」は舐められる原因になります、概要だけでも知っておきましょう。
「フィンテック」とは、「ファイナンス(Finance)」と「テクノロジー(Technology)」を組み合わせた造語です。
本来は、金融機関で用いられる「勘定系システム」「営業店システム」等を指して使われてきた単語ですが、近年は「ICTを駆使した革新的・破壊的な金融商品・サービスのムーブメント」のような意味合いで使われています。
※ICT(Information and Communication Technology):情報処理および情報通信の諸分野における技術・産業・設備・サービス等の総称。
世界的な「フィンテック」企業としては、皆さんもご存じの『グーグル(Google)』『アマゾン(Amazon)』『アップル(Apple)』『フェイスブック(Facebook)』が挙げられます。
これまでは金融機関や伝統的な金融ICTベンダーの参入(参画)のみでしたが、現在は「起業家」や「大手ICT企業」による金融業界への参入(提携や出資・買収等)による「フィンテック」サービスの急激な拡大が進行しています。
2.「フィンテック」の歴史
「フィンテック」は、1998年に『PayPal(ペイパル)』が「インターネット決済サービス」を初めて事業化したことが始まりです。
そのあと、ベンチャー企業が次々と参入して市場を形成しました。
次に「フィンテック」が大きく発達する契機となったのが、2008年に発生した「リーマンショック」です。
リーマンショック後にアメリカの多くの金融機関が経営難に陥り、税金による救済を受けつつも守りの姿勢に入りました(融資利息や口座手数料の引き上げる等の貸し渋り)。
コトバンクより;国際的な金融危機の引き金となったリーマン・ブラザーズの経営破綻と、その後の株価暴落等を指す。
この状況に、低所得者を中心とした「金融機関への不信感」「新しい金融サービスを求める声」の高まりが「フィンテック」の急成長に繋がりました。
また、金融業界で従事していた優秀な人材がIT業界に流れたことも「フィンテック」成長の土壌になったようです。
「フィンテック」が日本で注目されるようになったのは2015年頃ですが、「(世界的に見て)日本は遅れている」「日本ではまだ成長期に入ったばかり」と言われており、日本国内で拡大を続けていくかどうかは不透明な状況です。
3.フィンテックの分類と代表例
【決済・送金】
「フィンテック」のサービスは身近にあります。
身近な「フィンテック」例を挙げると、「銀行口座やクレジットカードと連携したネットショップの決済サービス」「個人間で送金できるサービス」等です。
多くの人が利用した経験があるのではないでしょうか?
≪サービス例≫
- 楽天ペイ
- LINE Pay
- PayPal(ペイパル)
【会計・経理】
法人向けの会計や経理を自動化できるサービスです。
主流はクラウド化されているもので、インターネット環境が整っていれば端末の種類や場所を問わず利用できます。
一般的なサービスは、銀行口座やクレジットカードを登録するだけで、自動的に勘定科目を仕分けされる機能で専門知識も不要です。
≪サービス例≫
- MFクラウド会計
- freee
【家計簿・貯蓄サービス】
個人向け資産管理(家計簿や貯蓄)サービスです。
銀行口座情報やクレジットカードを登録することで収支の管理ができます。
※レシートを写真撮影するだけで家計簿が付けられるサービスもあります。
≪サービス例≫
- Moneytree
- Zaim
【投資・資産運用サービス】
AI(人工知能)を用いた投資・資産運用サービス。
「ロボアドバイザー」と呼ばれるAIが、自動的にリスクを抑えた分散投資を行なってくれます。
少額から利用できるサービスが主流で、投資の知識や経験が無い人でも利用できます。
≪サービス例≫
- Wealth Navi
- THEO
【仮想通貨】
仮想通貨を取引所で利用することができます。
≪サービス例≫
- coincheck
- bitFlyer
4.「フィンテック」の未来像
「フィンテック」発展の影響がどのような形になるのか専門家の間でも意見が分かれているようです。
幾つかの意見があります。
A)最終的に「フィンテック」が既存の金融機関のサービスをすべて担うようになる。
B)既存金融機関が「フィンテック」の提供するサービスを提供することになり金融機関への影響は小さい。
C)日本では「フィンテック」は受け入れられないから発展も限定的。
自分の置かれた立場により捉え方も変わるでしょうが、普及するのか発展するのか今後数年間がポイントになるのは間違いないでしょう。
5. オススメ本
これでもイメージがまだまだわかない!
そういう人は、次のページにオススメ本をまとめました!
