これからの時代に必要なのは、子育て共働き男性への「承認」である。(働き方改革)

今日は8割愚痴です(笑)

本稿の対象者:

  • 育児もこなす共働きサラリーマン
  • 会社の偉い人・今後偉くなる人

今回は目次などなく、愚痴文章の垂れ流しです。日本にこれから必要なのは育児・共働き男性への「承認行為」ではないかという意見です。

経産省からも、青臭くも気合いの入ったレポートが出ていましたが、小難しくなぞ考える必要はなく、オッサン達をおだて上げれば世の中よくなるんじゃねーの?ということをダラダラ書いたのが本稿です。根拠データとか探そうとしましたがめんどくさくなってやめました。

まずは色々な人に、子育ての現状、特に男性にまつわる厳しい状況を理解して欲しい。少子高齢化対策と女性の社会進出が声高に叫ばれる昨今ですが、育児・共働き世代は増加しています。その中で新しい弱者が生まれています。そう、「育児と仕事の間に挟まって身動きがとれなくなるオッサン(30~40代男性)」ですね。

身動きがとれなくなるというのは、仕事100%でモーレツ社員よろしく朝夜働き続けて会社のスターになる、ということもできず、家庭に100%入って主夫として子育てに専念するというどちらの方法もできず、結果的に中途半端に仕事して子育てして生きていくしかないオッサンのことです。

現在の社会情勢を踏まえると、ほとんどの日本国民は、男性だけの年収では裕福な生活ができません。だからこそ世帯年収を上げるために奥さんにも働いてもらうというケースが多くなっています。しかし、そのとき光が当てられるのは「子育てしている共働き女性」だけです

「子育てしている共働き男性」には全くと言っていいほどケアが及んでいないのが現状です。ケアというか、評価が変わっていないと思っています。いや、むしろ男性は子育てすることで評価が下がっています付加価値がマイナスに働くということです。

もう少し具体的には、共働き女性には「すごい!女性で働いてる!実力は足りないけど管理職にしちゃう!」という風潮になりつつあるということです。それはそれでいいんです。頑張る女性がイキイキと働ける社会。素晴らしい時代になってきたなと思います。(実力が無いけど管理職になるのはどうかと思いますが)

でも、逆はありません。

男性にはこの二つが世間から突きつけられます。

「今どき男の育児なんて当たり前でしょ」

「男性で育児に力を入れるとは何事か」

・・・ このコメントは破綻しています。破綻しているということは、バランスをとることか、ある程度の無茶をすることを強制されているワケで。すなわち、どうにかして仕事の負荷は上げないといけないけど、子育てもなんとか成立させないといけない。すなわち、最近の男性にとって、子育ては当たり前だけど深くのめり込んではいけなくて、ほどほどにしつつ、奥さんに丸投げして仕事ガッツリやれよ、というのが、多くの会社としての真意になっているということです。

子育ては女性だけでは成り立っていません。もちろん子育てのメインはママ(女性)ですが、男性のサポートが無いと、共働きで子育てすることは非常に大変です。女性に過度な負担がかかってしまいます。親の協力が得られない場合は特にです。

政府は少なくなってくる労働力を補填するために、高齢者と女性に目を付けて働かせようとしますが、女性だけに光を当てる施策を実行すると、その旦那さんをないがしろにすることになり、それはさらに巡り巡って女性に負担を掛ける事になる、ということです。この構造を理解して欲しい。

いやいや、そんなこと言ってないって?態度に出てますよ。口には出さないけど。公的には「弊社は育児サポートします」と言いますが、本当に男性までケア出来てますか?殆どの会社は制度を何とか整えた段階で、育児男性のケアをする、更には育児男性を活躍できるステージまで引き上げる人材開発機能の素地は整っていないのではないかと思います。

共働きの男性に対して「彼は定時までに他の人と同じくらいの仕事キッチリ終わらせて帰るからすごいね。」という上役と、「いや、夜遅く残ればもっと多くの仕事ができたはずだ。俺が若い頃は毎日テッペンまで頑張っていた。最低限の仕事だけなんて・・・評価良くないね。」という上役がいた、という話を人づてで聞きました。

確かに、上役方の気持ちも非常に分かります。部下がサラッと帰ってしまうのは会社にとっても損失です。本来はできればサービス残業、そうでなくても残業して、その後、上司を飲みに誘って12時を回るまで上司の愚痴をききサラリーマン道を修練していく・・・そんなのが1900年代後半だったはずです。

さて一方、上役方は40代後半に差し掛かり、本当のオジサンになってきています。そいつらが若いころに子育てもまともに実施していないと思われますが、子育ても手間がかからなくなった分、オジサン達には性欲を超えるほどの「自己顕示欲」がムクムクと発達してきているわけです自分の武勇伝を教育と称して部下に話したい。自分が努力してきたことを部下に認識してもらいたい。それを共働きだから・・・子育て中だから・・・と脂ののり始める世代の男性がポロポロと定時に帰ってもいいものか?いーや!良くない!・・・はずです。

と、そんなメンタル面での苛立ちとともに、業務面でも大変さがでてきます。女性のみならず男性までサラーッと家に帰られた日には、上司としては仕事にならない、というのが正確な表現でしょうか。そう、子育て支援というと何となく聞こえはいいのですが、ガチで会社が子育て支援しようとすると、部長・課長が部下マネジメントを本気で実施しなくてはならなくなるのです。大変なのです。部長・課長だって、ほんとは楽したいし、クッソ忙しいし、できれば役員のご機嫌を取るという「本業」にだけ注力したいはずです。それがいきなり「子供が胃腸炎なので帰ります」とかいうクソみたいな部下(特にオッサン)が出てくると、スケジュールの調整、リソースの変更、報告の内容、勤怠管理変更などなど・・・細かいけどメチャやることが出てきます。クッソ面倒です。そりゃやりたくねーわな。女性のスイマセーンは可愛いけど、オッサン部下の「スイマセーン☆」はマジで張り倒したくなるんでしょうね。わかります。

こうやって考えると、働き方改革と言われているこの時代、マネジメント方法の改革も求められているのではないでしょうか。要するに、マネジメントへの負荷が増大するという方向にいっているということです。若い人は、女性も男性も子育てで手一杯。まず管理コストが増大するため教育が好きではないプレイングマネージャーが辛くなります。更に、教育に目のあるマネージャーが、部下に対して修羅場をくぐらせて成長させようとしても家庭を踏まえるとそうもいかず。一方で実力不足の人でも昇進させないといけない・・・非常に厳しい世の中になってきていると言わざるを得ません。まぁ、ある意味、正しい状態に落ち着いてき始めたということなのですが。今までのマネジメントはほっておいても楽できましたから。

本当は、問わなければいけないのは「女性活躍」かもしれません。女性活躍と言うけれど、育児しながら共働きしている女性は、本当に会社の中で中枢になりたいの?という問題は問わないといけないかもしれません。金は貰えりゃいいよと思っているけれど、責任が重くなるのは嫌だ、別に偉そうにはしたくない、と思っている女性が大半では?と思います。

この状況すらも過渡期と捉えればそうなのかもしれませんが。将来的にはほとんどの女性がガツガツ昇進を目指す総男性型社会になっているのかもしれませんが、日本だとまだあんまり想像できませんね。良くわからんけど「学歴だけはピカピカの女性が女性活躍のラインに乗っている」というケースも多いのではないでしょうか。

本論に戻りますが、一歩引いてみて考えても、「子育てに埋没するオッサン」というのは、企業としては扱いが非常に難しい。社会全体でみれば結構な数いるはずですが、1つの組織単位で見ればマイノリティに見えてしまう、というのが改善しない一因だと思います。

「30歳~40歳で6歳以下の子供を“共働きで”子育てしているオッサン」というのは、昔は無かった概念ですし、まだマジョリティではありません。特に「共働き」という条件で半分になるところが難しいのです。

「同じ課のB君は子育てしつつも仕事夜遅くまでやっとるではないか」と上役は言います。模範回答としては「いや、B君は共働きじゃないから。家事・子育ては奥さんが殆どやってんだよー!」なのです・・・これがなかなか理解してもらえない。

だって上役の生きてきた世界ではB君パターンが殆どだもの。人は35歳まで環境にあった概念しか受け入れないと言いますが、その通りかもしれません。

さて本論です。男性をケアする為に必要なものは、保育園の拡充でも育休の取得拡大でもなく(それぞれは非常に重要ですが)、承認行為です。一部の超天才、出来るエリートリーマン以外の、ごくごく普通のサラリーマンが、子育てと仕事の狭間の「中途半端地獄」に陥ったら、こう思います。

俺って何の為に働いているんだろう

こう思って男性諸氏が勤労意欲を無くしていくのはもったいないことです。高齢者の再雇用や女性活躍によって、真っ先に子育て共働き男性への承認行為が激減していっています。次世代を育てるために働いているのに、子育てのために仕事をやめる。労働力を補てんするためにやってる女性活躍が男性の労働力を削いでいく・・・というのは本末転倒のはずです。

結論、社会的な色々な「潮目」が少しずつ変わることを期待するしかないのかなとも思います。しかし、最終的に子育て共働き男性が、子育てをしていない共働き男性を超えるのは至難の業だと思います。それほど子育ては時間を取られるのです。なら、承認して最低限のパフォーマンスを上げてもらうしかない。

承認行為の例としては、早めに昇進させる、表彰する、社内報で取り上げてあげる、ボーナスを増やす、採用ページに掲載する、実態上の番頭だと言い聞かせて満足度を高める、副業を認める、子育てしている方を福利厚生や評価制度上で優遇する・・・やり方は色々あるはずですが、やりすぎると、独身で仕事に人生捧げている人からするとアンフェアになるリスクもあるので経営陣からすると踏み切れないんでしょうね。独身税議論的になってしまいますが、いったん、独身のことはほっておいて思い切ったマネジメント改革を断行してみていただきたいものです。良いテストになります。

ともあれ、2020年前後において、30代~40代のオッサンの半分(子育て世代)の育成が日本全体で失敗すると、多分、2030年以降の日本が死にます。多分これはマジで。なぜならそいつらがマネジメント層になった瞬間、鍛えられてなくて事業自体が死ぬから。部下に何も教えられないし、そもそも会社を引っ張っていこう、部下を教えていこう、という気概が育っていないからです。それは若い時分にどれだけ会社から承認されたかによるのだと思います。会社も男性も頑張りましょう。

ぐだぐだ書いてしまいましたが、各会社の制度担当の目に留まればいいなぁと思う次第。

ではでは!

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