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キャリアの方向性に悩む大企業サラリーマンは多い
「最近の若手はくすぶっている」という話しを最近よく聞きます。
その大きな理由の1つとして、大企業がイケイケでなくなったことが挙げられるでしょう。昭和の時代だと、どんなキャリア形成しても、成果がついてきました。
無駄な仕事をやろうが、好きな仕事をやろうが、その道のプロと呼ばれたり、専門性が無くてもジェネラリストだとか言われて重宝されてきました。天才でもバカでも全員が評価されてきたのです。それは人口増加と経済成長の両方があったからでしょう。いい時代だったということです。
それが今の世代だとどうでしょうか。
今は個人の「やりたいこと」が明確に求められる時代です。一方で、会社も上司も人事部も責任を負えない時代です。部下が育ってキャリアの伸びが鈍化してきてしまっても、それを伸ばすことができないからです。
与えられるポストもない、給料も上げられない、仕事もスリム化するように言われている。明日にはその部署があるかどうかも分からない。泥臭い仕事しか与えられない。
要するに、会社や上司がキャリアの責任を負えなくなってきているのです。
会社は責任をとれないから、これからは自分で自分のキャリアを模索していってもらわないと困るというわけです。悲しいことです。誰も自分の人生に責任を取ってくれないということです。
そう、自分を除いては。
キャリアの方向性が決まっていると出世にも有利
元大企業にいらっしゃって、また人事業務も経験されている「じんば」さんが、ご自身の運営されるブログ「仕事カフェ」で下記のような記事を書かれています。この記事に触発されて私も記事を書いています。
簡潔に書かれているため一度読んでおくことをおすすめします。
素晴らしいじんばさんの記事に私が付け加えて申すことがあるとすれば、1つだけです。
この時代、キャリアの方向性が決まっていると出世にも有利だということです。
これは本当です。他の社員よりも一歩先を行けます。間違いありません。
「出世頭」と呼ばれる若手を見てください、だいたいのキャリアイメージがありませんか?こいつは人事系で出世するな、とか、営業のトップに上り詰めるな、とか、研究主任になる前にR&Dセンターから本社に一度行かせてから昇進させてるな、とか、支社長になる前にアメリカ駐在をさせてるな、とか。会社によって色々あります。
特に出世頭の若手については、「その会社の出世させる決まったパターン」があります。なので、出世頭である若手の方が、自分のキャリアを見直さなくても、なんとなくで出世していけます。
一方で、出世頭ではない普通のサラリーマンは、自分で「どういうスキルを身に着けて、何歳で何になりたい」という明確なキャリアプランを持っておかないといけません。
キャリアプランという明確なものが今無い場合でも、自分が出世頭でない場合、何かモヤモヤしたものがあると思います。もし今、あなたの中にモヤモヤがあるのであれば、あなたはそれをどうにかして解消すべきです。
そのための、キャリアの考え方のヒントを5つ提示します。(じんばさんが提示したものに少し私なりに味付けをしています)
キャリアの考え方5つ
キャリアの考え方・方向性を5つ提示します。上からおすすめです。
(1)今の仕事のプロになる
おすすめ度★★★★★
一番おすすめするのが、今やってる仕事を極めることです。
同じ仕事を10年20年続けることが、大企業キャリアにとっては出世という意味でも一番楽でコストパフォーマンスが高いからです。
- 「もう3年やったからつまらなくなってきている」
- 「:同じチームに出世頭がいて、正直、邪魔」
- 「上司が仕事できなさすぎて成長が見込めない」
- 「後輩が入ってきて、雰囲気がなんか変わってきて自分が楽しくなくなった」
そういうパターンが多いと思われます。私も沢山経験しました。そして異動願いを出しまくりました。
ただ、実はほとんどの場合、これで異動するのは「損」です。
多くの大企業は、管理職にさせる条件を「出世頭であること」もしくは「年齢・所属年数」で決めています。あなたが出世頭でない場合、後者で認めてもらうしかないということです。
例えば、経理業務を8年やっていてつまらないと思っていたとします。そういうとき、人事部等に移るのは極めて危険だということです。経験がゼロクリアになってしまうからです。
マネジメント会議では「アイツは36歳だけど人事部に移ってからの経験はまだ1年だよな?課長昇進はあと5年は”おあずけ”だな・・・」などという言葉が出ているはずです。あなたがいくら優秀でも、なかなか大企業では認められないのです。
一方、もし経理部に残っていれば、「アイツもそろそろ経理業務12年か・・・36歳だし、来年あたり、マネジメントに引き上げようか?」という声が上がっていたことでしょう。大企業ってそういうところです。
原則、異動もしないし自分で頑張る。これがベストです。
(2)社内で違う仕事を探す
おすすめ度★★★★☆
二番目におすすめなのが、異動です。
さきほど、異動はリスクだという話しをしていましたが、3パターンだけ違う場合があります。
- 実はやりたい仕事が別にあるケース
- 上司がパワハラケース
- 同僚と本当にウマが合わないケース
実はやりたい仕事が別にある場合は、速攻で異動願いを出すべきです。すでにキャリアが決まっているということだからです。本当は営業やりたいのに経理部にずっといるなんて時間の無駄です。
社内キャリアチェンジプランを用意している大企業がほとんどですが、まれにない会社もあります。キャリアチェンジできない場合は転職を考えてもいいと思います。
また、上司がパワハラな場合。これもすぐに異動・転職した方がいいです。自分のメンタルがつぶされると、平気でキャリアを5年位失います。精神病院に数年通って、帰ってきたら同期はみんな出世していた・・・そういうケースも私は見てきました。まずは命あっての人生です。パワハラの場合は、速攻で転職エージェントに連絡です。
しっかりと考えないといけないのが、同僚とウマが合わないケースです。イキりちらしている先輩や後輩がいる場合、すごくやりにくくなりますが、それでもキャリアとしてはつづけたほうがいい場合が多いです。出世が近づくからです。ただし、パワハラをしてくる先輩や後輩がいる場合は、異動・転職を考えてみてもいいと思います。
ここだけは個人の判断になります。慎重に。
(3)転職する
おすすめ度★★★☆☆
3番目のおすすめは転職です。
社内でどうにもならない場合、転職をしてもいいかもしれません。ただ一つ覚えておいてほしいのは、大企業の給料・ワークライフバランス・福利厚生は最高だということです。
下手にベンチャーやスタートアップに行くと、人生が壊れるリスクがあります。寝ないで働きづめになったり、給料・福利厚生込みで年収が半減したりします。平気であります。私の後輩で、病んで再転職した人もいます。
大企業から転職をするならエージェント経由がおすすめです。スタンダードですが、まず最初に登録すべき転職サイトとして「マイナビエージェント」をおすすめします。
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マイナビエージェントは特に首都圏での就職に強みがあります。また、IT系や営業職種だとさらに強いです。年収600万円前後が基本になっているため、年収が半減してしまうリスクは小さいでしょう。上手くいけば上がることもあります。
マイナビエージェントであれば、しつこく転職を進められたりしにくいため、気軽に登録できます。
(4)副業する
おすすめ度★★★☆☆
副業が最近解禁されています。大企業の人も視野に入れている人が多いでしょう。花やかですし、給料に加えて月に10万円~20万円も入ってくるとすれば、出世の必要性がなくなってきます。
ただ、そう上手くもいかないのがこの世の中です。
結論、個人的には「副業はコストパフォーマンスが悪い」と考えています。
それは本業でキャリアをアップさせる時間が取れないからです。副業推進サイトでは「時間がかかりません!」とうたっていますが、どんな副業であろうと、かなりの時間を取られます。
もう少し具体的に言うと、副業で月10万円以上を稼ごうとするのであれば、毎日1時間~3時間位、最低半年以上を副業に費やさないといけなくなります。
この「苦行」を続けるのであれば、本業である経理業務やIT業務に邁進した方がスキルアップ・昇進につながるはずです。英語の勉強をしたっていいはずです。
貴重な20代後半~30代を、無為に過ごすのは止めておいたほうがいいです。もちろん、副業が成功したら毎月数十万円以上の大金が転がり込むというのも事実です。成功確率とコストパフォーマンスの話しです。
もし副業に手を出すなら、ちゃんと腹をくくってやりましょう。後悔しないように。
(5)社内研修でスキルアップ
おすすめ度★★☆☆☆
社内研修でスキルアップするという方法もあります。
個人的には、MBA以外の研修は意味がないと思っています。
2000年代に、若手にMBAを取得させるのが流行りました。ただ、その結果、MBAを取得した若手はこぞってコンサルや外資に転職してしまって、その当時の若手がいないという構造が大企業にはあります。なので現在はMBAを取らせる会社は少なくなっているはずです。
それほど、MBAの威力はすさまじいです。履歴書にかけますし、大体の場合、海外留学がセットになっているため、キャリアの大幅な改善ができます。それこそ出世頭クラスになることができます。
ただ、それ以外の「社内コミュニケーション研修」や「お作法研修」「メール研修」「ITプログラム研修」などに通い詰めても、意味がないということです。1~2回、自分の強くしたい分野にチャレンジするのは止めませんが、基本は仕事でレベルアップするものです。IT系の資格を取るのであればまた別かもしれませんが、それでもキャリアにプラスとなる量は少ないです。
「研修マニア」になるのはやめましょう。
(6)起業する/ベンチャーに行く
おすすめ度★☆☆☆☆
最後は、起業する・ベンチャーに行く、です。
これは止めておいたほうがいいです。成功したケースをほとんど聞きません。成功したのは25歳以下で起業・ベンチャーに行った人だけです。
28歳以上でベンチャーに転職すると、まず後悔する確率90%でしょう。
また、大企業キャリアに疲れたから起業するといったネガティブな考えで起業すると100%失敗します。もし起業する人であれば、もっと戦略的にキャリアを選んで、27歳くらいまでに起業しているはずです。
友人がベンチャーやってて呼ばれた、というケースが一番多いのですが、これもリスクがあることを認識しておきましょう。転職したら友人が上司です。この意味を分かっている人はベンチャーに転職しません。だいたい、人間関係が崩壊した後で戻ってきます。
ベンチャーに行くときは慎重に。
必ず聞かれる「何がやりたいの?」
本当は「自分は何がやりたいのか」をテーマに、自分との対話を始めるべきです。
でも、大企業に入る人はそんなのもってないことがほとんどです。優秀で、勉強ができて、ミスをせず、人当たりの良い人間が大企業に入社しているはずだからです。もともとカッコたる夢や叶えたい目標なんて無いまま入ってきているのがほとんどでしょう。
ただし、ふわっとしていても「どんな状態になっていたいか」を考えることはできるはずです。パワハラされず落ち着いて仕事したい、家族のために早く帰りたい、バシバシ課長になって仕事したい・・・それらを一度書き出してみて、優先順位をつけるといいでしょう。
また、方向性を決めるフレームワークとして「やれること、やりたいこと、やるべきこと」を書いてみて、一番真ん中に当てはまるのは何か?と考えるのもいいと思います。
自分のキャリアを棚卸しするのもおすすめ
自分のキャリアを書いてみて、強み、弱みを洗い出すのもおすすめです。実際、転職エージェントに連絡すると、職務経歴書を書かされるはずです。これがかなりいい経験になります。
マイナビエージェント
なので、マイナビエージェント等の転職サイトに応募するのはアリです。
また、エージェントとコミュニケーションするのが面倒だという人は、キャリアの自動計算してくれる「ミイダス」というサービスもあります。もちろん無料です。20分くらいで自己チェックが完了し、自分の市場価値が分かるためおすすめです。
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色々あると思いますが、まずは今の自分にあったキャリアを模索しましょう!!