今日は会社での生き方について。
会社でもカーストは存在する
スクールカースト
中学高校で「スクールカースト」を感じたことはありますか?カーストとは身分関係のようなものですが、同列のヒトの間でも知らず知らずの間に身分は構築されていきます。
語源となったヒンドゥー教におけるカースト制度も「バラモン(僧侶)」「クシャトリア(軍人)」「バイシャ(商人)」「シュードラ(奴隷)」のように序列が明確に分けられていたそうですが、日本でいう「●●カースト」はそのような明確な制度ではなく、何となくこの人の方が生物学的に上位のようだという感覚を指します。
- 何となく彼の回りに人が集まっている
- あの彼女には取り巻き女子がいる
こういったものをスクールカーストなどと呼んでいました。カーストには体系があるようです。
スクールカースト制度においてはこのブログが端的にまとめていますが、中でも特に下図が参考となります。
およそ3層に分かれていると言ったところでしょうか。日本でも欧米でも変わりがないそうです。
職場カースト
一方で、職場においてもカーストは存在すると言いましたが、ざっくり分類すると下記のようなものになります。
- オラオラ系社員
- 仕事デキる系社員
- 普通のまじめ社員
- 全てがドンくさい社員
オラオラ系社員
まず、会社においてはオラオラしている「声の大きい社員」がトップに躍り出ます。そいつらが仕事ができるとは限りませんが、仕事ができなくても、仕事できてるっぽく見せるのが上手い社員が大半です。声が大きくて運動神経も良いのが特徴です。
仕事デキる系社員
次に、仕事が本当にデキる社員が制度上強くなります。「アイツは頭の回転が速いからスゴい」「昇進ルートに乗っているから、彼には逆らったらいけない」という雰囲気になっています。本人は別に職場カーストを全く気にしていないのが特徴です。
普通のまじめ社員
その下に、普通の社員が来ます。さして声も大きくないし、仕事もまぁまぁ普通にできます。楽しい会社生活を送りたいとは思っているし、つるむ仲間がいればなぁなどと思っていますが、声を張り上げてまで他人をコントロールしようという気概もありません。上位カーストに行くために、オラオラ系社員の取り巻きになるパターンもあります。
全てがドンくさい社員
仕事もそんなにできない。喋るのも苦手。運動神経も悪い。おめでとうございます、そんな3拍子が揃うと職場カースト制度における最下層民の出来上がりです。イジられキャラとして生きる道を選ぶか、完全に無視され陰で馬鹿にされる道を選ぶか、選択肢を迫られます。発達障害者的な方もここにカテゴライズされる傾向にあります。
胸に手を当ててみると、あなたはどのカーストに所属していそうでしょうか。色々と職場関係に悩む人間=陰キャは「3と4の間」と言ったところでしょうか。
※今回、男性サラリーマン目線からの職場カースト制度を説明しています。ほぼ同様の形で女性バージョンとして「お局様」「既婚女性」「独身若手」等の分類がありますが、本稿では対象外とします。
職場カーストの問題
こう見てみると、スクールカーストとほぼ構成が変わりないことが分かりますね。学校を抜けてある程度大きな組織に入った場合、スクールカーストから「勉強ができない不良」だけが振り落とされて、ある程度勉強ができる人間の中でカーストが再構成されたものが「職場カースト」だと定義できるでしょう。
オラオラ系社員と表現している中身をもう少し解剖しみてみると、発言の多い人、旨い発言で巧みにメンバーの意思決定を図れる人、単に声のでかい人、会社歴の長い人等がカースト上位に来ることが多いです。
さて、日本におけるこの職場カースト制度 の面倒なところは、厳密に仕事能力とヒエラルキー(序列)に相関関係がないというところです。
仕事がデキる奴がNo.2に来れる、と記載しましたが、それは「仕事能力でトップに立った人間」だけです。要するに同期の中でも1名だけが選ばれる華だということです。
例えば、声の大きい奴より1ランクだけ仕事ができる人間がいたとしても、そいつは声の大きい奴よりもヒエラルキーが下になります。これが何をもたらすかというと、今自分が「全てがドンくさい社員」であったとして、「仕事を頑張ってオラオラ系社員を見返してやるぞ」と思っても、よっぽどの場合でないとカーストを上ることが不可能だ、ということです。(本来のカースト制度は「覆せないもの」という意味合いなのである意味正しいのですが・・・)
しかし、そもそもカースト下位にいて何か問題あるのでしょうか?
プライドに触るという観点においては、プライドがエベレストよりも高い「意識だけ高い系ドンくさい社員」にとっては、自分の職場カーストが下だという雰囲気は受け入れ難いとは思いますが、仕事を頑張って、雰囲気上負けていても給料で勝っているという状態を作り出せばいいだけの話です。
実は、このカースト制度を基軸としてある状況に陥った場合、退職も考えなければならなくなってくる事態にもなります。それがオラオラ系社員から陰キャやドンくさい社員に対して突きつけられる「過剰なイジられ」「完全無視」です。
過剰なイジられモード
何かヘマをするたびに「おいおい何やってんだアイツwww」「またバカしてるねー」などとイジられます。イジる相手がいて、回りとしては楽しい状況です。しかし、本人にとっては、最初は注目されてうれしくても、だんだんとキツくなってきます。最終的には自分が集団いじめに合っていると認識するため、徐々に精神的に追い詰められていくことになります。
ここで、職場以外に家庭や趣味など逃げ道がある場合はこのまま生きられますが、逃げ道の無い人間だと、この状況が続くと異動届もしくは退職届を出します。
完全無視モード
「アイツ、話が通じねぇ」もしくは「アイツを潰したい」と上位カーストに思われた場合、このモードに突入します。完全に無視が始まります。上位カーストが無視しだすと、直下のカーストも同様の動作をとりはじめることから、無視が拡大していくのが特徴です。
ここで、独り耐性の高い人間であれば耐えられますが、通常、このモードに入ると異動するか退職するかしか選択肢がなくなります。イジられモードよりも怖い点としては、イジられモードの場合は上司に「アイツは愛されているから」と思われますが、完全無視モードの場合は上司から「無視されるほど無能なのか」と無能レッテルを貼られるため、異動がしづらくなります。なので、退職してしまうケースが多くなります。
このように、職場カーストから発生する人間トラブルは回避しなければ「死ぬ」ため、自分がカースト下位にある、と判断した場合は適切に対処しましょう。
職場カーストを改善する方法
何故、職場カーストから人間関係のトラブルモードに移行していまうのでしょうか?それぞれ原因を突き詰めれば、回避する方法が考えられるはずです。
話が合わないパターン
いわゆるIQだとかEQだとかがマッチしていないパターンです。殆どがこれに当たると思います。喋りが速く、声が大きい人の話をとっさに聴き取れなくて、「ドンくさい」というレッテルを貼られることで悪化していくパターンです。これに対する対処法は幾つかあります。
- 感謝する
- 笑う
- 無視する
まず、バカにされていても感謝しましょう。相手の話を聞き取れない、意味を理解していない、バカにされている等と言う外形的なことは置いておいて「気づかなかったです、すいません、ありがとうございます」とサラッと流してしまいます。
次に、笑いましょう。わっはっはと笑います。「ですよねー!」「マジすか!」等とコチラも声を大きくして笑います。そして、本当にこいつらうざいなと思ったら、こちらから無視してみましょう。やや不機嫌な感じで。そうすると「あ、コイツマジで怒ってる」と感度が良い人間ならすぐ理解するはずです。
これらは、毎回同じ対応をとっていると頭おかしい奴と思われます。特に無視は1回しか使えないカードだと理解しましょう。
理想と現実のアンマッチパターン
自分はデキる、オラオラ系社員だと思っているのに、はたから見ると陰キャでしかない。というパターンです。何が悪いのでしょうか、幾つか対処法が挙げられます。
- 早口でしゃべらない
- 偉そうにしない
- 悪口を言わない
自分は出来ると思っているバカほど、早口でまくしたてます。普段はトロトロ喋るのに、勝ちたいと思っている時に限って早口になるため、聞いている方にとってはイキっているだけにしか見えません。
偉そうにしない、というのも本質的には同じで、偉くないのに偉そうな喋り方でいると、相手の不興を買うだけです。悪口についても、自分が大したことないのに後輩や同期の悪口なんかを言っているところを聞いてもピエロにしか見えません。上手くオラオラ系社員をいなして勝つなどという妄想は捨て、自分に誠実になることが一番の早道です。
まとめ
実際に陰キャができることは限られています。
- 仮面を被ること
- 距離を置くこと
- 困ったら相談すること
仮面を被ること、とは腹で思っていることと違う行動をとるということで、上記で示した「感謝する」「早口で喋らない」等が該当します。他の方法としては、あぶなそうなオラオラ系社員等からは距離を置くことです。また、信頼できそうな人がいれば相談しましょう。
最後に、コミュニケーションにおけるオススメ本を。
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これだけは読んでおきましょう。
会社人生色々ありますが、くだらない職場カーストで悩まず生きていきましょう。
ではでは!